「新タイプの軍事大国」に日本がどう対処していくのか
毎日新聞(10月1日付)の社説も産経社説同様に大きな1本社説だった。
冒頭部分で同じように「強大化した中国に世界は戸惑い、警戒感が高まっている。米中貿易戦争や長期化する香港のデモもその表れだ。国際秩序を破壊するのか。それとも共存を図るのか。中国の姿勢が問われている」と中国が岐路に立っていることを指摘する。
ただ「ナポレオンの『予言』どおり、『眠れる獅子』が覚醒し、世界を『震撼』させている」との表現は大げさだろう。
中盤ではこのような興味深い指摘もする。
「突出した資金力、技術力で本土から遠く離れた南シナ海に巨大な人工島を造成したことは中国の脅威を顕在化させた。経済が低迷し、軍事力の負担に耐えきれずに崩壊に至った旧ソ連とは異なる、新たなタイプの軍事大国の誕生ともいえる」
「新たなタイプの軍事大国の誕生」とはまさにその通りだ。問題はこのタイプの軍事大国にどう日本や国際社会が対処していくかである。
最後に毎日社説は「日本には、巨大な隣国である中国と共存する以外の選択はない。来春には習氏の初の国賓訪問も予定される。中国に懸念を直言し、米中対立を緩和に向かわせることが日本の重要な役割ではないか」と主張する。
ここは安倍晋三首相にがんばってもらうしかない。