ぬるま湯につかる日本の学生とは違う

彼らの存在は、このような医学生に刺激を与えている。東京大学医学部に通う武田悠人君は、「東大の学生とは全く違う」と言う。東大の学生は多少頭がいいかもしれないが、自ら動かなければ経験を積めない。閉鎖的な医局にいて、長いものに巻かれているうちに、まっとうな判断力を失ってしまう。CPUはいいが、アプリケーションが入っていないパソコンみたいになる。やがて、型落ちとなって破棄される。

これから、武田君たちが競争するのは、世界中にいる吉田さんや妹尾さんのような若者たちだ。彼らはハングリーだ。覚悟を決めて、一人で世界に飛び出している。エリート意識をもって、ぬるま湯に浸かっている日本の医学生とは違う。東欧で学ぶ医学生の存在は、停滞する日本の医学界に強い刺激を与えつつある。

【関連記事】
"60歳で医師"驚異のボイスレコーダー倍速勉強
超お買い得「6年間350万」で医学部にいく方法
なぜ英語圏の学校には運動会が存在しないのか
女性外交官に聞く"世界で働くため必要なこと"
医学部入試担当が語る「受かる子の資質」