解けない問題は、スマホで撮影!

インプットにしろアウトプットにしろ、忙しくてなかなか取り組む時間がないという人は、ツールを使って時間を有効活用してみてはどうでしょうか。時間が足りないように感じるのは、勉強は机の前に座ってやるものだという固定観念があるからです。

たしかに漢字を反復して書くときなどは、正しい姿勢でやったほうが集中できるでしょう。しかし、それ以外は机にこだわる必要はありません。たとえば電車の中や、ベッドに寝転がりながら勉強してもいい。「ベッドの上に参考書やノートが散らかって汚い」というのは、「東大生あるある」の1つ。みんな机以外の場所も活用しながら勉強時間を確保しています。

アルクテラス=画像提供

ただ、机以外の場所は、ノートを広げにくいのが難点。そこで活用したいのがスマホです。僕は受験生に、「解けなかった問題はその場で写真を撮り、スマホのフォルダの中にまとめておこう」とアドバイスしています。フォルダの中身は自分に世界一合った問題集。それをトイレのときや通学の合間、就寝前に見返します。

僕自身が受験生だったころはまだそこまでスマホを使いこなせず、解けなかった問題をルーズリーフに貼っていました。ルーズリーフは取り外せるので、狭い場所や横になった姿勢でも邪魔になりません。いずれにしてもツールを活用すれば、どこでも勉強が可能です。

アプリも効果的です。おすすめしたいのが「Clear」というソーシャル学習アプリ。各人のまとめた勉強ノートがたくさん共有されていて、他人のものを閲覧して参考にすることもできるし、自分のノートを公開して質問することもできます。このアプリが素晴らしいのは、他人から「いいね」やコメントをもらえることです。承認欲求が満たされて、確実にやる気が出ます。

勉強を1人で続けるのは、難しいものです。それが図書館や自習室に行って、知らない人が隣で勉強しているだけで、「大変なのは自分だけじゃないんだ」という気がして頑張れます。今なら仲間づくりにSNSを活用しない手はありません。ツイッターには勉強アカウントがたくさんあって、若い人たちは自分の勉強風景をアップするなどして盛り上がっています。社会人でスクールに行く時間がない人も、SNSで仲間を見つけて、ぜひモチベーションを高めてみてください。

▼東大式 勉強のポイント
1. 出題されたら嫌な問題を自分で作成
2. 間違えた問題はスマホで撮影してまとめる
3. SNSを活用して、勉強仲間をつくる
(構成=村上 敬 撮影=岡田晃奈)
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