モチベーションを向上「スマホ&アプリ」徹底活用法

現役東大生・西岡壱誠氏は、人気漫画『ドラゴン桜2』に情報を提供する東大生団体リーダーであり、学習メソッドの著作も多数発表している。勉強の力をつける秘訣を聞いた。

みなさんは「先生」を英語で書けますか。答えは「teacher」。中学1年生で習う英単語なので、ほとんどの人が難なく書けますよね。

東京大学4年生 西岡壱誠氏

ところが、僕は違いました。「ティーチャー」と口で言えても、綴りをいつも間違えました。書き間違えるのは「teacher」だけではありません。英単語のLとRはよく混同したし、歴史の年号もさっぱり覚えられなかった。

記憶力がこのレベルだったので、中3のときの偏差値は35。学年でビリです。高校では東大を目指して頑張りましたが、やはり玉砕。東大は不合格の場合も判定を通知してくれます。僕はCかD判定で、まったく惜しくなかった。翌年も失敗して2浪です。

勉強法を根底から変えないと東大には届かない。そう思い至って、東大に合格した友人たちのやり方を徹底的に研究しました。そこでたどりついたのが、アウトプットを重視することです。

それまで僕は、記憶する=インプットすることだと思って、教科書を何度も読んだり単語帳を繰り返し見たりするなど、ひたすらインプットの回数を重ねて記憶に定着させようとしていました。しかし、そのやり方ではいくら頑張っても結果が伴わなかった。そこでアウトプット重視に切り替え、英単語や年号は赤シートを被せると消えるようにして、テスト形式で覚えました。答え合わせをして○と×をつけたら、×のところをまたテストするという具合です。

すると、暗記が以前より楽にできるようになりました。後で東大教育学部の授業を受けて知ったのですが、人間は話を聞いたり本を読むときより、その内容を使って問題を解いたり人に説明するときのほうが頭はよくなるそうです。