30秒程度の滞在で「8~10ドル」が使われていく

2019年2月12日火曜日、朝、昼、夜に10分間ずつ各店舗に滞在し、比較調査を行った。まず、サラリーマンやOLが歩く姿が目立ち始める7時30分にホテルを出て、調査を開始する。

アマゾンゴーには7時40分から滞在した。7時40分時点では、6人のお客さんとイートインでサンドイッチを食べる男性の合計7人がいた。10分間の入店数は5人と1組(※観光客らしき4人グループのため参考値)。10分間の退店数は7組だった。

ほとんどのお客さんはサンドイッチコーナーでサンドイッチを手に取り、半分がドリンクコーナーに向かい、残りの半分はサンドイッチの棚に多面展開されているドリンクを取った。

この「入口から入ってすぐのサンドイッチコーナーでドリンクも取り、30秒程度で退店するお客さん」の多さに驚いた。1人8〜10ドル程度の購買が次々と行われているのだ。

店内のスタッフの数は確認できただけで3人。入口でアプリ説明をするのだが、この時間に説明を受ける人はいなかったので笑顔を振りまいていた。女性7割、男性3割ほどの客層で当たり前のように買い物をしている。

客の年齢層が高いセブン-イレブン

続いて、セブン-イレブンへ。こちらは7時55分から滞在した。7時55分時点では5人のお客さんがいた。そのうち1人が会計中で3人が並んでいる。10分間の入店は4人で退店が3人、10分後のレジの列は3人になっていた。

パン、ドーナツ、ホットミールのホットサンドとドリンクが多く買われていた。チョコバーを取った客がレジに並ぼうとすると、列が邪魔で来た通路を戻って回らなければならなくなっていた。1人当たり購買金額はおそらく7ドル程度だろう。確認できたスタッフは2人で、レジとレジ横のホットミールの間で忙しそうに働いていた。お客さんは女性2割:男性8割でアマゾンゴーより年齢層は高い。

朝に職場で朝食を済ませるニーズではアマゾンゴーが圧倒しているように思えた。オフィスワーカーが通勤時に朝食を買うニーズにおいて、アマゾンゴーで確実に早くおいしい物が買える体験をすると、レジに並ぶ事が嫌になるだろう。

一方で、セブン-イレブンの購買客のうち、2人がそのまま車に乗り込んだ。2人ともUberとLIFTのステッカーの貼ってある車のドライバーだった。アマゾンゴーは一本入った道の交差点にあるので車が停めにくいのか、袋に入った甘い菓子パンが食べたかったのかはわからないが、彼らにはセブン-イレブンのほうが便利なのだろう。