安倍首相は日米貿易交渉を「選挙の材料」に使っている

東京新聞(5月28日付)の社説は、トランプ大統領の来日にともなって27日に行われた日米首脳会談について「なぜ選挙のあとなのか」との見出しを付け、こう主張する。

「あまりに露骨、横柄な物言いではないだろうか。日米の貿易交渉妥結は参院選挙後までずれ込む見通しという。人々の暮らしを大きく左右する交渉である。選挙の材料に使ってはならないはずだ」

安倍政権はアメリカと貿易交渉で妥結すると、日本の国民に大きな負担が生じることになると判断している。だから妥結を後回しにしたのだ。東京社説が指摘するように、安倍首相は日米貿易交渉を「選挙の材料」に使っている。

安倍首相は「選挙が近い。その選挙に影響を与えたくない。貿易交渉の妥結は選挙後にしてほしい。その代わりに見返りを用意する」とトランプ氏と何らかの密約を結んだ可能性がある。

安倍首相は夏の選挙に勝ってさらに地盤を固め、悲願の憲法改正を実現したいのだろう。ならば安倍首相に聞きたい。選挙や憲法はだれのためにあると考えているのか、と。

(写真=AFP/時事通信フォト)
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