よその家では老後に向けてどんな備えをしているのか。4つの家計相談をケース別にみていきながら、安心家計のポイントを解説しよう。第2回は「年収650万円で中高生の子ども2人」というケースについて――。(全4回)
▼B家の手取り
【BEFORE時の手取り年収】496万円(夫は月の手取り約29万円+ボーナス2カ月。妻はパートで月に約7万5000円)、私立高校1年の長男と中学2年の次男と4人家族

教育費を減らさず、月の赤字から脱却

子どもの教育費に“思わぬ出費”はつきもの。高校までは公立へ行くものと考えていたのが私立に変更となるだけでも、ライフプランの見直しを迫られる。ましてやB家のように、長男が突如「薬学部へ進学したい」と言い出したらどうするか。年間の学費は200万円+αと、想定よりグンと高くなるだけでなく、年数も一般的な学部より2年分多くなる。しかも、次男の大学進学も並行して考えなければならない。住宅ローンの返済も残っているだけに、まさに家計は火の車。老後資金の準備にまで気を配る余裕はなさそうだ。

PIXTA=写真

しかし、長男の大学進学までの3年間に、家計を見直す余地は残されている。対策としては収入を増やす、支出を減らす、それでもダメなら借金をするの3つだ。幸いにもB家の場合、これまで妻はパートとして働いていたが、人材不足の折、希望が聞き入れられて正社員になることができた。手取り月収は約7万5000円から約19万円へアップ。さらにボーナスも支給されることになり、初年度は約30万円、次年度からは約40万円も貰えるという。

B家では毎月4万円ほどの赤字を抱え、夫のボーナス年間約58万円の中から赤字分を補填してきた。しかし妻の収入が増えれば、家計の収支を黒字転換させられる。

月の総収入から現状の赤字分の4万1000円をひいても、7万4000円のプラスだ。これを3年間続ければ266万4000円、さらに夫婦のボーナスが3年間で284万円、また、長男の学資保険が満期を迎えれば約100万円が入るので、合計650万4000円となる。入学金などの諸経費と合わせて、なんとか3年分は支払えるめどが立った。

だが残り3年間の授業料約600万円と次男の進学も考えれば、十分な金額とは言えない。次男についても学資保険の積み立てはしているが、中学生まで支給される児童手当は全額、次男のための教育費として貯蓄にまわすほうがよいだろう。