「鉄のメンタル」を持っている人は何が違うのか。総合格闘家の青木真也氏は「もともとメンタルの強い人なんていない。自分を『ごまかす』方法を知っているだけだ」という――。
※本稿は、青木真也『ストロング本能』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
「心が強い人」なんてそもそも存在しない
よくスポーツ選手のメンタルは強いと言われています。また、僕自身よく聞かれることのひとつに「そもそもメンタルを鍛えることは可能なのでしょうか?」という質問があります。
実は、メンタルは全員同じです。心がもともと強い人や弱い人がいるわけではない、というのが僕の考えです。人間であれば、誰でも傷つくし、誰でも動じます。
どんなに超人やすごい人であっても、「緊張したことがない」「人生で1回も悲しい気持ちになったことなどない」なんて言っている人がいたら、信用してはいけません。
人間のメンタルは基本みな同じであるため、心自体を鍛えることは難しいというのが僕のたどりついた結論です。ただ、対応策は無限にあります。それは「ごまかし方」を知っているという意味でもあります。マイナスにとらわれない方法を知っているからこそ、第三者からは強く見えるわけです。
あなたのまわりにもきっと「あいつ、メンタル半端ない」など、何があっても動じない人や、つねに落ち着いて物事を判断できる人がいると思いますが、それは結局、心が強いわけではなく、対処法が素晴らしいというのが僕の見解になります。
では、どうすれば、そうした「動じない心」をつくることができるのでしょうか?