「ウーダは、シリコンバレーのベンチャーが、経営戦略の要としていました。ところが、当時の日本では、軍事の戦略理論としてしか見ておらず、日本企業にも導入を進める必要があると考えました」

入江仁之『「すぐ決まる組織」のつくり方』(フォレスト出版)

日本企業の間では、PDCAサイクルという戦略理論が浸透しているが、入江さんは、「それこそが、日本経済の停滞をもたらした元凶です」と指摘する。

「PDCAは、工業製品の品質管理などで有効なケースもあります。しかし、企業全体の経営戦略としては、適していません。先に決められたプラン(P)に縛られて、環境の変化に対応できなくなり、現場の考える機会や意欲、能力も奪ってしまうからです」

ウーダを取り入れた日本企業のなかには、3カ月間で生産性が50%以上もアップしたケースもある。そうしたウーダをわかりやすく解説したのが同書だ。入江さんは、「日本経済の再興の処方箋になれば」と意気込む。

入江仁之
アイ&カンパニー・ジャパン代表としてOODAループなど先進的な経営モデルの提言と導入を主導。これまでに延べ1万人以上がOODAループを体験。
(撮影=宇佐見利明)
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