「自分という株価」の値を上げる方法
ある意味、自分を「株価」と思う。そして「いまの自分の価値はいくらか」「周囲の人と比べたらどうか」「もっと高めるにはどうすればいいか」などと考えていく。
価値を高めるうえで最も効果的なのは「武器」を持つことだ。その武器でお金を稼ぐ。
武器は、自分が得意なものから選ぶことが大切だ。私のクライアントの年収1億円超の人たちも、みな「得意なこと以外はやらない」と言っている。儲かりそうだからと、苦手なこと、向いていない仕事に手を出しても、失敗するのがオチだ。いい例が現在、私の後を継いでFP事務所の社長を務めている笠井裕予氏だ。
彼女は学校卒業後、OLとして働いていたが、やがて怪しいネットワークビジネスの仕事に携わるようになった。根が素直な彼女は、ネットワークビジネスの人たちには格好のカモで、せっせと仕事に励んだ挙げ句、最終的に5000万円の借金を背負うことになった。
開運グッズを売りまくる女性が「得意なこと」
一方で彼女には特技もあった。彼女はネットワークビジネス以外に、「ビリケン」という開運グッズの販売もしていた。とがった頭とつり上がった目が特徴の人形で、通天閣の展望台にもビリケンの像があるので、ご存じの方も多いだろう。この人形の足の裏をなでると幸福になるというもので、1体1万円もするこの人形を、彼女は1000体も売っていた。
彼女が私の会社に入ってきたのは、借金5000万円を抱えていた頃で、これらの話を聞いた私は、彼女は女性が心を許せるキャラクターの持ち主だと考えた。そして女性中心に生命保険の販売をさせたところ、ある生命保険会社の売り上げで5万人中4位の成績を上げるまでになった。セミナー講師としても実績を出している。