お金のための「時給仕事」はしない

そしてもう一つ大事なのが、「お金のための時給仕事はしない」ことだ。理想は、ブログの広告収入や本の印税のように、頑張ってスキルを上げれば上げただけ収入が増える「成果報酬型」のような仕事だ。たしかにコンビニでアルバイトをしても、1日1万円ぐらいにはなるだろう。月に4日働けば4万円になる。

江上治『一生お金に“嫌われない”生き方』(PHP研究所)

だがコンビニのような時給仕事は、いずれAI(人工知能)にとって代わられる。AIの普及で最初になくなるのは、コンビニやスーパーのレジ打ちのような時給仕事だ。目先のお金は得られるが、今後もずっとお金を稼げる手段にはならない。何より問題なのは時間単価が上がらないことだ。

外国人労働者の問題もある。政府は今後、人手不足を補うため、外国人労働者を大量に受け入れる方針だ。やはり時給仕事ほど、彼らに取って代わられやすい。

「いい副業」と「悪い副業」がある

副業には、実は「いい副業」と「悪い副業」がある。時給仕事は「悪い副業」で、「いい副業」とは人に貢献でき、かつ自分の勉強にもなる仕事だ。うまくいけば収入も上がる。相手には感謝されるし、自分にとっても知識やスキルが身につく。お金の不安が減るので、視野が広がり、人生が楽しくなる。そんな好循環が生まれる副業だ。

たとえば私が顧問を務めるマネーキャリア協会では、会員に運営のサポートを頼むことがある。なかには非常に気が利き、コミュニケーション能力が高い女性もいる。そんな人がいると運営がスムーズに進むので、日当5000円を払って来てもらっている。運営を手伝うことで自分の勉強になるし、われわれにも感謝される。彼女の長所であるコミュニケーション能力を磨く機会にもなる。しかも日当5000円がもらえるのだ。

自分の得意なこと、つまりスキルをコンテンツ化して、お金に換えてもいい。ブログに書いてアフィリエイト収入を得たり、有料ブログを立ち上げる。自分の得意なことを開示し、必要な人に買ってもらうのだ。