今年10月の予定、消費税引き上げ時の対策を

最後に、消費税引き上げ時に行われる対策から、「キャッシュレス決済でのポイント還元」と「プレミアム商品券」を見ておきましょう。

「キャッスレス決済でのポイント還元」は、買い物をする際、クレジットカード・電子マネーなど、現金以外で支払うと、買い物で使えるポイントが提供されるというもの。還元されるポイントは最大5%です。

井戸美枝「大図解 届け出だけでもらえるお金」(プレジデント社)

軽減税率の対象となる食料品は、消費税率が8%のまま、5%のポイント還元が行われます。キャッシュレスに対応している店舗では、現金以外での決済がマストですね。

ただ、政府は、中小の事業者のポイント還元率を5%にする一方、コンビニエンスストアや外食などのフランチャイズチェーンは2%、大手スーパーなどは対象外とする方針です(※)。まだ詳細は決まっていませんが、10月以降は、各店舗でポイント還元率を確認してから、買い物をすると良いでしょう。

ポイント還元の具体的な方法は、クレジット会社など各決済事業者が公表する予定です。還元の終了時期は、「2019年10月1日の消費税率引き上げ後から9カ月間」、2020年6月末の予定です。

また、自動車と住宅は、ポイント還元の対象外です。その代わりに、自動車関連の税金が軽減されたり、住宅ローン減税の延長されたりといった措置が行われます。

(※)2018年1月5日現在の情報で今後変更となる可能性もあります。

プレミアム商品券の概要を知っておく

続いて「プレミアム商品券」をみてみましょう。

プレミアム商品券とは、購入者は商品券の購入代金を上回る金額の商品を購入できるというもの。2014年の消費税率引き上げ時にも発行されました。

この商品券は、誰でも購入できるわけではなく、「住民税非課税の世帯」「2歳以下の子どもがいる家庭」「所得の低い年金受給者」が対象となります。子育て世帯は、2歳以下の子の人数に合わせて支給されます。たとえば、2歳以下の子どもが2人いれば、2人分の商品券を購入できます。

対象となる人は、最大2万5000円分の買い物が可能な商品券を、2万円で購入可能。額面は1枚500円からで、400円で25%のプレミアムが上乗せされた額面500円の商品券を50枚まで購入できます。ただし、おつりはでません。利用期間も限られており、2020年3月末までの予定ですので注意して下さい。

このような制度を利用することで、家計に余裕が生まれるかもしれません。

貯めたお金は、緊急用の資金をのぞいて、「つみたてNISA」などで運用するのも良いですね。つみたてNISAでの運用益は非課税といったメリットがあります。

「支出は収入の範囲内」におさえつつ、「使える制度はフル活用」で、2019年もコツコツ頑張りましょう。

(執筆協力=瀧健 写真=iStock.com)
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