日本の開業医はもともと専門性が高いと申し上げました。がんや脳卒中など、急性期を脱した後に専門的なケアが必要な病気であっても、場合によっては治療を任せられる専門性を備えた「赤ひげ」が町中で開業しているのです。たとえば、長期にわたる術後の抗がん剤治療を、開業した元・がん専門医が診ることも珍しくありません。

欧米の家庭医は手術に関する相談ごとや、終末期ケアにも丁寧に対応していますが、日本の開業医はそうした役割を果たせるうえに、専門性も備えています。こうした身近な医療資源をうまく使わない手はないと思います。

真野俊樹
中央大ビジネススクール教授
多摩大大学院特任教授。医学博士、総合内科専門医、経済学博士。1961年愛知県生まれ。名大医学部卒。著書『医療危機 高齢社会とイノベーション』『治療格差社会』など。
(構成=井手ゆきえ 撮影=大杉和広 写真=iStock.com)
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