国あげて資源確保に走る中国
中国は、北京五輪で51個の金メダルを獲得するという目覚しい成果を上げた。一方日本は、「金以外要らない」といった星野ジャパンがメダルなしに終わり、男女のマラソンでは2選手が欠場するなどして、アテネ五輪の16個から9個に減らした。国家目標として金メダル獲得戦略を練って実行した中国と、戦略なき日本の違いが出た格好である。これと同様のことが、今、資源確保の分野でも起きている。
中国は、世界第5位(2007年)の産油国だが、1990年代初頭からの高度経済成長とそれに伴うモータリゼーションで、1993年に石油製品、1996年に原油の純輸入国に転じた。そのため中国政府は経済成長に必要なエネルギーの確保を五輪の金メダル以上に重要な国家目標とし、血眼になって油田やガス田の権益獲得に邁進している。
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