「ブランドへの信頼感」がかなりマイナスに
串カツ田中はNPSを上げるのは何をするべきでしょうか。「店内の雰囲気・居心地」には改善の余地があります。
串カツ田中の店内は活気があり、子どもが騒いでもあまり気にならないというメリットがある一方で、回答者からは「席が狭くてギュウギュウ」「椅子が冷たい」などの不満も上がっていました。調査の詳細を読む限り、顧客は「店内の雰囲気・居心地」に関してはNPSを左右する強い要因に上げています。ここに注力すればNPSはグンと上がるでしょう。
また、今後ファミリー層の取り込みをより強化していく為には、女性からより一層受け入れられるお店づくりもポイントです。今回、女性に絞ると昨年末のFC店での盗撮問題などの影響からか、「ブランドへの信頼感」がかなりマイナスに作用していました。今後、ファミリー層の取り込みをさらに加速していくためには、「ブランドへの信頼感」の回復に努めていくことも重要だと考えられます。
鳥貴族は業界水準よりもNPSが高い
次に鳥貴族です。NPSはマイナス31.7%でした。これは業界水準のマイナス40よりも高く、良い結果といえるでしょう。男女別では、串カツ田中と違って差が出ませんでした。
「禁煙・喫煙スペース」に関しては分煙店舗などもある鳥貴族では、特に影響はありませんでした。鳥貴族ユーザーにとって吸える人にとっては吸えて当たり前、吸わない人にとっても、喫煙席で他の客が吸っていても気にならない、ということなのだと思います。
「店内の雰囲気・居心地」に関しては串カツ田中よりも悪い結果が出ました。「狭い」「ガヤガヤしている」といった回答もありましたが、多くの店舗が路面ではなく、雑居ビルの中にあることが影響しているのかもしれません。串カツ田中同様、ここを改善すればNPSを押し上げられるでしょう。
一方で「商品の提供までの時間」「料理の味」「料理の量・ボリューム感」に関しては、多少の改善余地はあるとしてもかなり顧客の要望に応えられています。