「短期留学すると、英語力は上がります。しかし、日本に帰って英語を使わないと、すぐに英語力がダウンする。オンラインのレッスンで英会話に慣れ、留学で実力に磨きをかける。それが、英語を上達させるベストプラクティスなのです」(藤岡さん)

スタンダードプランの1日のカリキュラムは、マンツーマンのレッスンが6コマ(1コマは50分)と、サービス分を含めたグループレッスンが合計4コマ。講師は全員が正社員で、外国人向けの英語教師の資格「TESOL」も取得している。語学学校の中では給与水準も最高ランクだが、「授業料は最安値でしょう」と、藤岡さんは胸を張る。オンラインとオフラインの両方を受け持つことで、講師の稼働率が高められるからだ。

(上)厳しい授業の間の束の間の安息。(中)200もある留学用のレッスンブース。(下)1コマ当たり50分のマンツーマンのレッスン。

2つある校舎の1つは、経済特区のITパークに立地。4つある出入り口に警備員が常駐し、セキュリティーも万全。徒歩7分のところに専用のシェアハウスがある。1人部屋、2人部屋、4人部屋の3タイプがあり、1人部屋なら1週間の留学費用(授業料+宿泊費)は8万5000円。校舎には直営の日本食レストランも併設されている。

週末だけ留学する超短期集中プランも人気で、1日からでも留学可能なのが同校の特徴だ。「プライベートジェットで来て、週末の2日間だけ留学する企業経営者の方もいます」と藤岡さんはいう。

追い込み型で鍛えるECC

わが国最大の英会話スクールであるECCも、ついにフィリピンに上陸した。16年12月にセブ校がオープン。同社は、すでに14年にオンライン事業の会社をフィリピンで立ち上げていた。新商品開発プロジェクト・ゼネラルマネージャーの岡村憲明さんは、「なぜフィリピンにオフラインのECCがないのかと、考えたのです」と振り返る。現在、毎週10名ほどが在籍。留学期間は1週間が大半で、6割が女性だという。

岡村さんは、「フィリピン人は、明るくフレンドリーな性格で、教師に向いています」という。オンライン事業もあるため、大学教育学部卒業生など若い講師を約130名確保。校舎はセブ市中心部に近いガグファタワーの中にある。個人レッスン用のブースが36あり、最大72名まで収容できる。レッスンは1日8コマ(1コマは50分)が基本で、マンツーマンが4コマ、グループが4コマだ。

朝食と昼食は1階の日本食レストランが利用可能。徒歩10分のところに1棟を借り上げた専用コンドミニアムがあり、個室が3タイプある。

強化しているのが「クリフエッジプログラム」。1週間のレッスンの最終日に成果をスピーチ発表する、受講者を文字通り「崖っぷち」に追い込む内容だが、「人前で話すので、勉強に力が入るし、英語を臆せずに話せるようになります」(岡村さん)という。

ゴールデンウイークや夏休みを利用して、短期留学にチャレンジしてみてはどうだろう。

(撮影=宇佐美雅浩)
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