ムダ遣いをしてしまう、行動がのろい、片づけられない……。そんな苦手を克服するにはどうすればいいのか。今回、9つのテーマに応じて、各界のプロにアドバイスをもとめた。第1回は「朝、起きられない」について――。(第1回、全9回)
※本稿は、「プレジデント」(2018年7月16日号)の掲載記事を再編集したものです。
「何時間、寝ればいいか」にとらわれてはダメ
朝、起きられないという悩みの根本的な原因は、睡眠が充分に取れていないことにあります。
睡眠の時間が足りないのか、眠りが浅いのか、その両方の可能性もあります。まずは睡眠時間の問題から考えてみましょう。
よく「睡眠時間は何時間あればよいでしょうか」という相談を受けますが、結論は「人それぞれ」です。長ければよい、短いのはよくない、というわけではありません。
初めにしてほしいのは、毎日の睡眠と生活を記録することです。これによって、生活のなかの思わぬ落とし穴を見つけたり、何時間眠ればすっきりするのかを知ることができます。記録する事項は、入眠時間、起床時間、食事内容、アルコール・カフェインの摂取度合い、今日の体調、仕事のパフォーマンス、日中のやる気はどうか、などです。
今はスマートフォンで睡眠データを記録するアプリもありますが、自分の手でアナログな睡眠データをためてほしいと思います。「何を改善すべきか」のポイントを逃さないためには、記入して生活を振り返ることのできる手書きがよいでしょう。
記録を続けるなかで、調子がよい睡眠のリズムが見えてきたら、「最上の生活」をしばらく続けてみましょう。目覚まし時計をかけずとも自然と目覚める時間が決まってくるでしょう。それこそが、あなたの本当に必要な睡眠時間というわけです。