リースを選ぶ理由、選ばない理由
また、リースの場合、リース期間が終了すれば、製品をリース会社に返却することになる。特に製造機械を必要とするメーカーの場合、長短の両面がある。メリットとしては、陳腐化のサイクルに合わせてリースを設定すれば、「減価償却が終わっていないから使い続けなければいけない」という事態を避けることができる。一方で、高い技術力を持ち、特殊な機械を使用しているような企業は注意が必要だ。
「コア技術はどこから漏洩するかわかりません。関わる人が増えれば、それだけ危険性は増すので、製造機械に限らず、企業の強みを生み出すような製品をリースすることは避けたほうがいいでしょう」(柴山氏)
事務の合理化も、リースを利用するメリットの1つだ。
「設備の固定資産税の計算や納付、台帳管理、機械保険の管理は、設備を購入すれば、その企業が行う必要がありますが、リースならリース会社が行うため、煩雑な手続きを減らすことができます。また固定資産管理のシステムを自前で持たずとも、利用できるサービスもあります」(杉本氏)