給料が少し上がると人に「いい顔」をする人

【収入が微増した人がやりがちなNG消費 その2】
気前よく周囲におごってしまう

A子さんの子どもが成長し、一緒に外食できるようになると、ママ友とランチに行ったり、友達ファミリーとディナーを楽しんだりできるようになった。

問題はお会計である。

「基本的には、ワリ勘です。でも、お酒が入ると気が大きくなっちゃって、『今日はおごるよ~』なんて言っちゃうんです。翌朝、冷静になると、反省しきりです」

写真=iStock.com/sanmai

さらに、昨年末のボーナスもアップしたので、夫の両親に温泉旅行をプレゼントしたそうだ(1泊2日で熱海の高級温泉に宿泊して費用は計10万円)。懐が温かくなると気前が良くなるのは人の常。お金を貯めたいなら、見栄を張らないこと。とにかく後先考えず行動するのは厳禁である。

【収入が微増した人がやりがちなNG消費 その3】
時間をカネで買う

育休が終わって、半年前に職場復帰したA子さん。まだ時短勤務シフトで、仕事と育児・家事を両立させるべく奮闘中だが、「とにかく毎日、時間が足りません」。

そのため、食材は複数の宅配サービスを利用し、月1回は家事代行サービスに掃除を依頼。クリーニングは多少割高になるが、自宅まで来てくれる業者にお願いしている。また、食事はできるだけ手作りを心掛けているが、疲れているときなどは、総菜や外食ですましてしまいがちだ。

さらに、いま住んでいる賃貸マンションが駅から遠く、夫婦そろって、会社帰りや急いでいる時などにタクシーを利用することもしばしばだという。

節約とは、お金を手に入れるために、時間を対価として支払うようなもの。A子さんの場合、逆に、時間を手に入れるため、お金を対価として支払っているわけだ。家事をアウトソーシングしたり、タクシーを利用したりするのは悪いことではない。ただ、ズボラな理由でダラダラとお金を使っていたら後悔することになる。Aさん宅の食費は前出のワインなどアルコール代や、宅配サービス代、総菜・外食代などで軽く10万円を超えている。