インフラ関連企業の経営企画部で働く東原光二さん(仮名・37歳)は昨年末に起こったある事件を教えてくれた。

「部全体の忘年会でうちの課長がお酒を飲みすぎて、20代の女性社員の肩に手を回したんです。女性はやめてくださいよと笑いながら言っていましたが、見る人が見ればセクハラととられてもおかしくはなかった」

その様子を見て、やめたほうがいいですよね、と話しかけようと隣に座っていた係長を見ると、スマホの画面に集中していたという。

「画面を覗いたらGoogleの検索ページだったので、何か調べているのかなと思っていました」

飲み会で知らずにつくられる左遷理由

その会はそのままお開きになったが、異変が起こったのは、年明けに出勤したときだったという。

「突然、課長の地方への異動が発表になったんです。新課長には忘年会で隣に座っていた係長がそのまま昇進しました。あとで、人事部の同期に聞いたら、実は忘年会で女性社員の肩に手を回す写真が送られてきたのが原因だったというのです」

東原さんは、新課長の忘年会での行動が気になって、インターネットで「グーグル検索」「写真」などの言葉で検索してみた。

「検索したら『サイレントカメラ』という撮影時にシャッター音がしないアプリが出てきました。しかもそのアプリ、撮影中でも画面にはGoogleのトップページなどをダミーで表示できるというものだったんです」

それでも新課長が犯人だと確信を持てなかった東原さんは、半年たったころに飲み会の席で新課長にアプリの話を振ってみたという。

「バレないと思ったのか、サイレントカメラのことを教えてくれました。ほかにも音を消して動画を撮影するアプリも入っていた。忘年会の件を報告したのはこの人だなと確信しましたね」

それから東原さんは新課長にできるだけ近づかないようになったという。

継続した好評価を受けるには、お仕置きはほどほどに。