自分にできることを行動で示すべき

ただひとつ申し上げておきたいのは、自分はコミュニケーション能力が低いと自覚している方の半分はただの面倒くさがり屋です。言い方は厳しいですけれども、人間関係をつくろうとしていない。上司から仕事を頼まれたときは笑顔で応え、嫌な顔をしないというだけでも重要なコミュニケーションです。それなのに、愛想よく『わかりました』と率先してコピーを取る同僚を見て、『あいつ上司に尻尾を振りやがって』と軽蔑したりしていませんか?

笑顔が苦手なら、時間を必ず守るだとか、自分にできることを行動で示すべきです。

ただ、ステータスが上がるにつれて、対面的なコミュニケーション能力は求められます。『孫子』は勝者と敗者の境界を意識することを重視しています。2割が勝ち組、8割が負け組だとするとその違いはどこにあるのか。出世したいのなら、勝ち組がやっていて負け組がしていないことは何かを観察し、違いを自ら実践できるよう訓練をすることです。

ステップアップしても、そこにもまた上位の2割と下位の8割は存在します。うまくいっている人はどこが違うのか。常にその違いを観察することが重要です

鈴木博毅
1972年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。経営戦略コンサルタント。著書に『実践版 孫子の兵法』『「超」入門 失敗の本質』ほか。
 
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(構成=遠藤 成)