グローバル化するホストクラブ ラスベガス進出計画も

現在、ホストたちは外国人客とはスマートフォンに入れている翻訳アプリなどを使って日本語を英語に変換し、それを見せ合いながら会話をしているという。帰国子女のホストもわずかに在籍してはいるが、ほとんどのホストは英語が得意ではない。ホストクラブは会話を楽しむところなので、いちいち翻訳をしなくてはコミュニケーションが取れないのがお互いにもどかしいという。

実は、グループダンディでは、来年ラスベガスにホストクラブを出店する計画がある。聞けば、詳細はまだ非公表だが日本のホストクラブと同じく日本人ホストを在籍させるという。ターゲットは外国人女性で、日本のホストクラブよりもショーアップさせる予定だ。

海外進出を控え、昨年より、まずは幹部の英会話レッスンも始めている。

「彼らはだいぶ話せるようにはなりましたが、接客はあまりしていないので、今後は現場の若手ホストたちの英語力強化を検討しているところです。ホストクラブの料金やシステムが独特なので、説明を英語でするのはなかなか難しいのです」(岳野さん)。

▼アジア圏からのリピーターを狙う

もちろん、国内の既存店舗でも外国人客獲得作戦を展開していく。前出・岳野さんが今後期待しているのは、中国・韓国をはじめとしたアジア圏からのリピーターだ。欧米は遠いので再来店は難しいが、アジア圏なら、十分に飛行機で通える距離だという。それにアジア圏の女性のほうがホストクラブを自然に楽しめるそうだ。

欧米人男性は元々レディーファーストで男性に優しくされることが当然なので、ホストに尽くされてもそれほど感動はしない。男性が威張っている国の女性のほうが、ホストの優しさに感激するのだという。