2017年、介護現場に再び異変が起きている。リーズナブルな価格が人気の特別養護老人ホーム、略して「特養」。そして、注目を集めつつある在宅介護。2つの介護現場の最新事情から、高齢者福祉の未来を探る。
イメージと裏腹に「空いている」特養
2016年、厚生労働省の事業の一環で、みずほ情報総研がある調査に乗り出した。特養の入所申込者は全国で約52万人(調査実施時の数値。最新調査では入所要件が厳しくなり約37万人に減少)といわれる一方で、空床の存在が見え隠れする。その実態を探るためだ。空床が目立つ施設は、比較的開設後間もない施設に見られるという声も聞かれているため、開設10年以内の1151施設(うち有効回答550件)に対してアンケートを実施し、2017年3月に「特別養護老人ホームの開設状況に関する調査研究」として発表された。
それによれば、2016年11月時点で、全国の特養で「満室」と答えたのは73.5%。26%の施設では「空きがある」。また、新規オープンした特養の開設時点での利用率も、決して高くはなく、ユニット個室(居室は個室。10人程度が1ユニットとしてケアを受ける)で62.4%、従来型個室や多床室では67.8%と、7割を切っている。全国の特養で満床になるまで要した期間が平均5.8カ月。これらの数字をどう受け止めるべきなのか。
検討委員会の座長、淑徳大学総合福祉学部教授の結城康博氏は語る。
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