TEDやYouTube の使い方
英語の会議でもっと印象的に話したい、いつかは心に響くプレゼンテーションをしてみたい、と思っている人は、TEDやYouTubeでお手本となるスピーチを視聴してみましょう。
たとえばスティーブ・ジョブズのスピーチをいくつかじっくり視聴してみるのです。
TEDでは、英語字幕や日本語字幕を設定して見られるので便利です。最初に日本語字幕で内容を把握し、英語字幕にして何回か視聴すれば、英語の表現もいろいろ学べます。
英語字幕を読み、音声を聞きながら、一緒に演説をしてみることをおすすめします。話し方、間の取り方を真似して話し、表情やアクションも真似してみる。そうすると、エグゼクティブの堂々とした立ち居振る舞いや魅力的な話し方がよく理解できます。
コンサルタントとして働いていた時は、社長や経営リーダー層の方にプレゼンする前に、お手本とするエグゼクティブのスピーチを繰り返し見て真似していました。
私の場合は、女性のエグゼクティブのスピーチがとても参考になります。堂々としていてかつ魅力的に話している女性のプレゼンを視聴しながら、どんな声のトーンなのか、話すスピードはどうか、どんな目線で語りかけているか、徹底的に真似します。高校時代に演劇部に入っていましたが、劇団員になったように、全身で真似するのです。
すると、「なるほどここで間をおくことで、聴衆を惹きつけているのか……」といったことがわかります。スピードも少し速くたたみかけて話した後に、一番大事なところはゆっくり話して聴衆の気持ちを高めていくなど、印象的な話し方のリズムや流れが見えてきます。
「自分もこのように話せるようになりたい」と思った人のスピーチは、「完全コピー」するといいと思います。
※本連載は『外資系で学んだすごい働き方』からの抜粋です。
外資系企業社員
1975年埼玉県行田市生まれ、行田市育ち。上智大学比較文化学部卒業後、オックスフォード大学大学院社会人類学修士(M.Phil)を経て、欧州系戦略コンサルティングファームCVA、グローバル会計事務所Deloitteに勤務。その後、ロンドンビジネススクールにてMBAを取得し、組織・人事領域を専門とするコンサルティングファーム、ワトソンワイアット(現Willis Towers Watson)に入社。これまで、大手企業を中心に15年以上、100社以上の経営戦略を実現する組織と、個人のミッションを実現するキャリアの構築を支援し、ハイパフォーマンス人材の発掘・評価も手がける。現在は、大手外資系ヘルスケア企業にて、社内の人事戦略立案、人事課題の解決に従事。共著に、『攻めと守りのブランド経営戦略』(税務経理協会)。GCDFキャリアカウンセラー(Global Career Development Facilitator)、認定レジリエンストレーニング講師。寄稿、講演多数。本書が初の単著。