自分への評価はあるきっかけで180度変わる

我々は、それなりの期間そばにいる相手について、それなりにわかった気になっているが、じつは相手の一面しか見ていない。そして、周囲の人という“ボンヤリした”距離感で接している人は、じつは相手に大した興味は持っていなくて、いい人だった→そういえば怪しかった、というように、たやすく意見を変えることができるのではないだろうか。

それなりにキャリアを積んだ人なら、社内外に大勢の知人がいるはずだが、その人たちの大多数はあなたの周囲であり、あなたはその人たちの周囲だ。

顔見知り程度の関係、趣味でつながる仲間、上司と部下、飲み屋でよく合う客まで、さまざまな距離感の人がいる。その人たちは、あなたの一面と付き合い、何らかの印象を抱いている。比較的親しい関係の人も、何かのきっかけであなたのイメージが変われば何食わぬ顔で軌道修正し、距離を取るだろう。

そんなものかと思うかもしれないが、あなたもやっていることだ。周囲の人とまんべんなく濃密に付き合っていたら時間がいくらあっても足りない。その必要もない。周囲で満たされない部分は、家族や肉親、友人など、あなたをよく知る人が補ってくれる。

気をつけて欲しいのは、心を開ける相手がいない寂しさや、周囲の目を気にしすぎて、自分を見失ってしまうことだ。