理想は、「家事分担を何も決めない」家庭
▼最後に
佐藤氏からは、このような意見も頂きました。
「現在の日本社会では、家事をほとんどやらない男性が多いので、そのような男性に少しでも家事参画をしてもらいたいという思いで、非常にベーシックな内容を盛り込んでマニュアルを製作しました。しかし、本来は、夫婦で細かい分担を決めなくても、早く帰ってきた方が食事の準備をするといった自然体で家事分担ができることが理想であり、そのように夫婦の形が変化することを望んでいます」
本稿では、子育て夫婦の家事分担を成功させる秘訣に向けて、夫ができることを考えてみました。今後の理想は、男性の家事参画が当たり前の社会をつくることです。夫婦の家事分担の在り方について、さらに議論を深めていければと思います。
*注2:『男の「ちょいカジ」マニュアル』は、「人口減少と超高齢社会」対策の一環として、家事の知識や経験が不足している男性をターゲットに、家事参加のきっかけ作りとして、家事の初歩、第一歩にフォーカスした小冊子。その製作にあたって、各消費者団体(一般財団法人 消費科学センター、公益社団法人 札幌消費者協会、埼玉県地域婦人会連合会、堺市消費生活協議会、特定非営利活動法人 関東シニアライフアドバイザー協会、特定非営利活動法人 東京都地域婦人団体連盟)の協力を得ている。
(日国民生活産業・消費者団体連合会/(株)新東通信=取材協力)