学力以上に大事な「非認知能力」
以上は学力に直結する話ですが、将来の子供の成功を考えると、学力(認知能力)と同等かそれ以上に大切な要素があります。それは「非認知能力」と呼ばれる力です。
いくつかある非認知能力のうち、非常に大切だと言われているのが「自制心」や「やり抜く力」です(図4)。
研究者によっては、自制心は「筋肉のように」後天的に鍛えることができるという人もいます。「背筋を伸ばせ」と指導され、それを忠実に守ることのできた学生は成績が伸びたことを示した研究があります。これは、背筋を伸ばすというような普段意識しなければやらないようなことを継続したことで、自制心が鍛えられ、それによって成績が伸びたと考えられます。
(久保田正志=構成 大杉和広=撮影)