算数苦手小1娘が「4と5の公倍数」を自ら発見!
取材のあとで、我が家でもこんなことがあった。
娘は小学校1年生。先取りで九九を教えたら、ただそらんじているだけなので、「6×7=42、6×8=48、6×9=45」のように、前の数より小さくなったりして、なかなか覚えられずにいた。
そこで取材した宝仙学園小学校で使っているという百玉そろばんを使って九九を体験させてみた。具体的には、「2、4、6、8……」というかんじで2飛び、3飛びで数を数えさせるのだ。宝仙学園小学校では、1年生の時にこのように数を数えさせることで、2年生での九九への導入をスムーズにしているのだとか。
さて、娘はこうやって数を数えさせると、そらんじる時、前の数より小さくなるのはおかしいと自分で気づくようになった。さらに、4飛び、5飛びで数を数えた時のこと。「あれ、お母さん、4も5も100ピッタリで終わったよ。おもしろいね」と言ったのだ。前の日に娘は2飛び、3飛びで数を数えていた。3飛びは中途半端で終わった記憶が残っていたから、このような発言になったのだろう。
物を具体的に扱っていると、100は4の倍数でもあるし、5の倍数でもあるといったことを子供が自分で発見できる。あとで倍数を習ったときに、「あれだ!」と思えたら、楽しいだろう。
算数の体験のさせ方は、素人にはなかなか思いつかないが、いま発売中の『プレジデントFamily 冬号』では具体的な方法がたくさん盛り込んである。「苦手克服 つまずき解消家庭 マル秘テクニック」や「なぜ、東大生が育った家では自然と数感覚が身につくのか」といった記事では、家庭でできる算数体験がいっぱいだ。
さらに、「名門小カリスマ先生が数字アレルギー母子に回答 この教え方でいいの? 素朴な疑問50にすべて答えます」では、6年間のつまずきポイントをすべて網羅した。
「分数同士の割り算をするとき、なぜ、ひっくり返すの?」
「通分って何をしているの?」
「速さって、なんで距離を時間で割るの?」
こういった素朴にして案外返答に窮する問い(50問)に対する現役先生による納得の「100点回答」がいっぱい載っている。これまでの自己流の教え方がかえって子供の理解を妨げていたと気づくこともできる。何より苦手母が「わかった」と思えれば、子供にもわかりやすく教えられるはずだ。そんな強みを生かして、今日からあなたも名教師になっちゃおう!