家を購入するタイミングは出産前か、入学前か?

昨年末に結婚したAさん(27歳)の今一番の悩みは、マイホーム購入をいつにしようかということ。妻は3歳年上で、子どもは2人くらい欲しいところ。結婚を機に、妻は、残業や休日出勤も多かった会社は辞め、現在は、小さな設計事務所で週3回のパート勤務をしている。

Aさんは公務員で、収入も安定しており、子どもが早々にできても、とくに支障はない。

問題は、子どもができる前に、マイホームを購入した方が良いのかどうかだ。

今の賃貸マンションは、駅から近く、新築で間取りも気に入っているが、その分家賃は安くない。近隣の分譲マンションのチラシを見ると、掲載されている返済プランの毎月の返済額は、今払っている家賃とそう変わらない。

同じくらいの金額を支払っているなら、子どもができる前に、早々にマイホームを購入した方が良いのでは?最近、夫婦でそんなことばかり話し合っている。

Aさんのように、マイホーム購入のタイミングに関するご相談は多い。

しかし、この購入時期を誤ってしまうと、後々のライフプランに大きな影響を及ぼしかねないことに気づいている人は、ほんのわずかだ。

 例えば、あなたなら、次の(1)(2)のどちらを選択するだろうか?

(1)結婚したら、子どもができる前or直後にマイホームを購入する
(2)子どもができて、ある程度大きくなってからマイホームを購入する

まず(1)を選択した場合、メリットとしては、夫婦のライフスタイルに合わせた住環境が得られやすい。子どもができて、家を汚したり、うるさくしたりしても、賃貸よりは気兼ねなく住める。ローン返済後は自分の財産として残る。などが挙げられるだろう。

一方、デメリットとしては、夫婦のライフスタイルを中心に考えたマイホームになりがち。将来、子どもができた場合、ライフスタイル等に合わない可能性がある。

どこで、どんなマイホームを購入するかは、家族構成によって大きく変わる。子どもがいないディンクスカップルであれば、現在Aさんが住んでいるような、勤務先に近く利便性の高い地域が好まれるが、子どもができれば、子育てのしやすい学区や環境を重視する傾向が強くなる。

住宅の間取りについても、子どもの有無や人数によって変わってくる。きょうだいが同性同士なら、部屋はひとつでも良いかもしれないが、異性であれば、成長にともなって、各自個室も必要だ。