お金が貯まらない家の家計簿には「妻小遣い」欄がない
夫婦のうち、夫の小遣いが決まっている家庭は多い。1カ月3万円の小遣いで苦労している人も少なくないのではないだろうか。40代男性の小遣いは約3万7000円(明治安田生命調べ)だが、妻の小遣いはいくらかご存じだろうか? いやその前に、妻の小遣いはあるのだろうか?
「夫にはお小遣いを渡していますが、私はお小遣いゼロなんです」
今までに1000件以上の家計を診断してきたが、こういうケースは少なくない。一見すると節約して、頑張っている「小遣いゼロ円妻」。でも、その内情は、家計管理がうまくいっていないことが多いのだ。
そもそも妻の小遣いがゼロ円ということはありえない。
化粧品代は? ランチ代は? 美容院代は? 洋服代は? 雑誌代は? ネイル代は? などなど、日々暮らしていくうえでは、たくさんのお金がかかっているはず。
それなのに、小遣いがないということは、「違う費目からの支出」としているからなのだ。
妻の小遣いが化けるものの代表は「食費」と「雑費」だ。
ランチ代やカフェ代は「外食費」として食費になり、化粧品や雑誌などは「雑費」になる。その中でも特に「小遣いゼロ円妻」は、雑費が膨れ上がる傾向にある。
雑費の分類は各家庭で様々だが、主には洗剤やシャンプー、クリーニング代など日用品に関するものが対象であり、5000円程度が目安だ(理美容院代を小遣いに含むか、雑費に含むかで、小遣いと雑費は大きく変わる)。
この雑費が1万円を超えるようであれば、その中には妻の小遣いが隠れている可能性が大だ。