2年半ぶりの卵高騰、一体なぜ?

これまで「物価の優等生」と呼ばれてきた、卵の価格上昇が鮮明化している。昨年12月には、2023年6月ごろの「エッグショック」を上回る水準まで、卵の価格は上昇した。今年に入っても価格上昇は続いており、一部のレストランなど卵を大量に使う事業者は悲鳴を上げている。

スーパーで卵10玉入りのパックを手に取っている女性の手元
写真=iStock.com/Hakase_
※写真はイメージです

卵価格高騰の背景には、国内外のいくつかの要因が重なっていることがある。まず大きいのは、鳥インフルエンザの影響だ。鳥インフルエンザによる鶏の殺処分増加で、卵の供給量が減少した。それに加えて、鳥のエサとなる飼料やエネルギー価格の上昇の影響も無視できない。いずれも、養鶏業者にとって重大なコスト増加要因だ。

卵以外の生活必需品も値上りしていく

飼料やエネルギーの価格上昇の根底には、世界の構図が大きく変化し始めたことがある。足元、IT先端分野やレアアース、エネルギー資源をめぐる米中の対立は先鋭化傾向だ。しかも、両者の対立に加えて、ウクライナ紛争によるエネルギー資源の流通や、ウクライナでの肥料供給能力などの問題が顕在化した。

ここへ来て、トランプ大統領がイランへの攻撃を示唆し、不透明要因は一段と増えている。それに伴い、ホルムズ海峡の封鎖懸念が高まって原油価格が上昇した。

こうした変化は、今後、さまざまなモノの価格を押し上げることが考えられる。当面、卵をはじめわたしたちの日常生活に不可欠な食品、日用品などの価格上昇に歯止めがかかりにくい状況は続くだろう。さらに、高市政権下で円安傾向が続いていることも、物価押上げ要因になるはずだ。