最年少上場でレジェンドになる

【椎木】はい、最年少上場を狙っています。いま最年少の記録が25歳です。私は17歳だから、あと8年ある(※取材当時)。頑張れば何とかなるんじゃないかって。本音はもっと早いほうがいい。順調にいけば、私が大学4年のときに東京オリンピックがあります。そのタイミングで上場できたらかっこいいですね。

【田原】夢が膨らみますね。

【椎木】何を隠そう、私の最終目標はレジェンドになること。最年少上場は、伝説の第一歩です。

【田原】ただ、いまの女子高生マーケティングだけだと上場は難しいですよね。ほかに何か考えていますか?

【椎木】会社を成長させるには、たしかに他社のマーケティングを手伝うだけじゃなくて、やっぱり自分たちでアプリやメディアをつくることも視野に入れる必要があると思ってます。たとえばですけど、写真を撮って友達に送れるスナップチャットというアプリがいま流行ってますよね。スナップチャットは使いやすくて楽しいけど、プリクラみたいにフレームがないから、いまいちカワイクない。そのフレームをつくれたらおもしろいことになるはず。アイデアはいろいろ考えています。

【田原】そうですか。これから先に期待ですね。今日はありがとうございました。

田原氏への質問:やりたいことがいっぱいあって困る。1つに絞るべき?

【田原】この年齢になると、好きなことをやり尽くしただろうと言われますが、そんなことはない。好奇心だけは人一倍あるので、やりたいことが次から次に出てきます。いま1番やりたいのは映画製作。じつは僕は1970年代に1本撮ったことがあります。桃井かおりのデビュー作です。ただ、1度経験したからもういいとは思わない。こんどは天皇をテーマに、いまだからつくれるものをつくってみたいと考えています。

映画製作は一例で、やりたいことは日々出てきます。体は1つしかないので、すべてやるのは非現実的かもしれません。しかし、少なくとも気持ちを絞り込む必要はない。チャンスがあればいつでもやってやるという気持ちを大事にすべきだと思います。

遺言:絞らずに、やりたいだけやれ!

田原総一朗
1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、岩波映画製作所入社。東京12チャンネル(現テレビ東京)を経て、77年よりフリーのジャーナリストに。若手起業家との対談を収録した『起業のリアル』(小社刊)ほか、『日本の戦争』など著書多数。
(村上 敬=構成 宇佐美雅浩=撮影)
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