商品を見に来た客に話しかける
⇒「アイスブレイク」で警戒心を解く

自分:私、こちらのフロアを担当しております○○と申します。長年、現場監督をやっておりましたので構造に関しては詳しくご説明させていただけるかと存じます。

◆簡潔なあいさつと手短な自己紹介
店や展示場に足を踏み入れるときには、誰でも多少は緊張する。あいさつと自己紹介は丁寧かつ簡潔に。話しすぎはドン引きされる。

:( き、きたぁ…… )

◆客は「何か買わされるのでは?」と警戒している
いきなり商品の説明を始めても、相手の心には1ミリだって届かない。まずは緊張を和らげ警戒心を解いてもらうことを第一とする。

自分:お客様、展示場はたくさん回られていらっしゃいますか?
:たくさんではないけど、いくつかは……。
自分:ではご存じかと思いますが、こういうところでは営業マンがついてセールストークをいたします。

◆「見ているだけ」と言われたらジ・エンド
「何かお探しですか」と声を掛け「見ているだけ」と言われたら、そこから先には進めない。先回りしてそのセリフを封じてしまおう。

:ええ、たしかに。
自分:ですが、まずはゆっくり見学したいというお客様も多ございます。お客様もそうでいらっしゃいますか?
:そうですね。
自分:でしたら私はお邪魔にならぬようあちらにおりますので、いつでもお声をおかけください。

◆次に声をかけるタイミングは?
声をかけられるのも、ほったらかされるのも嫌なのが客心理。商品を手にしたり店の奥へと歩みを進めたときが、接触のチャンスだ。

【NGワード】
・お客様、何かお探しでしょうか?
・まずこれを見てください!

【POINT】
売る気まんまんの態度は逆効果、聞く気になっていない客にいくら熱く語ってもドン引きされるのがオチだ。まずは雑談を振ったり世間話をしたり、上記のように「売り込みません」と言って警戒を解いてもらうのが最優先。急がば回れ、自分が何を伝えたいかより、相手に聞く準備をしてもらう気遣いと余裕が欲しい。
―あえてネガティブな情報を伝え信用してもらう手も―
営業マンがあえて不利なことを言う意外性も手伝い、話を聞いてくれる。ただし「ウチでは買わないほうがいい」など元も子もないことはNG。選択肢の1つを撒き餌にする。