なぜ、人に話してはいけないのか?

実験には163人が参加し、4つのテストを受ける。そのうち半分は自分の目標を紙に書いてみんなに発表するが、残りの半分は目標を口外しない。45分間で目標を達成するために作業をするが、やめるのはいつでも自由だ。結果は次のようなった。

▼目標を言わずにいた人たち

→45分間全部を使いきる。

▼目標を紙に書き口外した人たち

→平均33分過ぎたところで終了してしまう。

ここから、人に話してしまうことでモチベーションが下がってしまった様子がうかがえるだろう。自分の意識は「話す行為」を「実現する行為」と錯覚してしまう。そのため、目標について話さなくてはいけない事態が生じた場合は、自分が満足感を感じられないような「煙草をやめるんだ」ではなく、「煙草をやめるから、もしタバコを持っていたら言ってくれ」のような表現をするとよさそうだ。そして、社会的に認めてもらうのは、本当に想いが実現するときまで待ったほうがいい。

では、積極的にモチベーションをあげていくにはどうしたらいいだろうか? やる気が出るような環境をつくる……といっても曖昧だが、現実的にできそうなことがある。それは、脳を活性化させることだ。それは意外に簡単なことなのだ。