矢野経済研究所が発表した調査によると2014年のスポーツ用品国内市場規模は、メーカー出荷金額ベースで1兆3558億5000万円。前年比で417億6000万円、3.2%増の見込みだ。3年連続で3%台の成長を達成することとなった。
前年から増加する417億6000万円のうち、52.6%に当たる219億8000万円はスポーツシューズ市場の伸びによるもの。なかでも、特に売り上げが好調なのが「多目的シューズ」と呼ばれる分野。スポーツに用途を限定した専門靴ではなく、スポーツブランドが製造した街歩き用のカジュアルスニーカーなどを指す。
ABCマートで広報を担当する東前幸治氏は「バスケットシューズやテニスシューズ、スケボー用のスケーターシューズなどはもともと専用製品だったが、現在はカジュアル用途でも売れている」と語る。特に「スケーター用で、靴ひもがなく着脱が容易な“スリップオンシューズ”は、一昨年くらいから人気が再燃している」という。
調査では15年のスポーツ用品市場について、前年比2.9%増の1兆3957億9000万円と予測している。スポーツシューズ用品が引き続き好調を維持するほか、サイクルスポーツ用品やバスケットボール用品も売り上げを伸ばす見込みだという。
(大橋昭一=図版作成)