調査によると、2014年のスマートフォン広告市場規模は3008億円で、前年比162%の伸びを記録した。スマートフォン広告は大きく分けて、検索した言葉に連動して広告を出す「検索連動型広告」、バナー型の広告枠やスマホのアプリケーション内に広告を表示する「ディスプレー広告」、アフィリエイトなど実際に商品の購入や利用に伴って広告費が発生する「成果報酬型広告」の3つがある。このうち、ディスプレー広告は1648億円で、前年比193%増と市場の拡大を牽引した。
「広告主は、確実に売り上げと繋がるような成果を求める傾向が強い。しかし、最近は直接の売り上げと関連する成果報酬型よりも、ディスプレー広告のほうが効果が高いという認識が広がってきた」と話すのは、スマホ向けの広告配信ツール「AdInte」を開発・提供しているウィリモバイルの十河慎治代表取締役。
ディスプレー広告は、商品やブランドを周知させる効果が強い。さらに近年では、ネットユーザーの年齢層や趣向、興味により合わせた広告を、サイトを移動しても表示し印象付ける手法が人気だという。
16年にはインターネット広告市場の55%程度をスマホ広告が占めるようになり、17年には市場規模が5000億円に達するとしている。
(大橋昭一=図版作成)