今ではすっかり浸透した感のある「クールビズ」。今年はそのクールビズが就職活動をする大学生にまで広がる見込みだ。2016年卒の学生の就活は従来よりもスケジュールが後ろ倒しになり、多くの企業が8月頃の面接を予定している。これを受け、就活にもクールビズを推奨する「就活クールビズ」という取り組みが始まっており、カゴメやコクヨなどがこれに賛同している。

ネクタイの国内生産本数

クールビズ関連商品が売り上げを伸ばす一方で、ネクタイは下降気味。東京ネクタイ協同組合の発表によると、04年に年間1280万本だった国内のネクタイ生産量は、13年には513万本にまで減少している。

AOKIの免田操佳氏は「就活クールビズ関連製品は注目度が高く、特にウォッシャブル仕様のスーツが売れています」と話す。ただし通常のクールビズと異なり、「学生の方にはどんな状況にも対応できるようネクタイとジャケットを常備することをお勧めしています」(免田氏)。就活でのノーネクタイを快く思わない企業があることを考慮しての対応だ。

ただ、「公務員の採用試験ではノーネクタイのスタイルを指定している場合もあります」(同)。来年以降、一般的なクールビズ同様に就活でもノーネクタイのスタイルが広がるかもしれない。

(大橋昭一=図版作成)
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