ともすれば「傲慢」「不遜」と見られがちな堀江氏だが、その真の顔は……?

ある人のイメージは、その実像から離れてしまうことが往々にしてある。特に世間に名の知られた、いわゆる「有名人」はそうである。

私は、どんな方にも、先入観を持たないことに決めている。その方に会って、お話しして、自分の中での印象をかたちづくる。実像が、世間で喧伝されるキャラクターからずれていることは多い。

皆さんは、堀江貴文さん、すなわち「ホリエモン」に対して、どのようなイメージをお持ちだろうか? 頭がいい、ということは認めるとしても、ものすごい努力家だ、という印象はあるだろうか?

私は、たまたま堀江さんを親しく知る機会があって、真っ先に思うのは、堀江さんは努力家だということである。人の10倍、いやひょっとしたら100倍の努力をしている。だからこそ、挫折もあったが、必ずこれからも世の中を変えるような起業、イノベーションを起こす人だと思う。

実像は努力家なのに、なぜ、世間ではそのイメージが伝わっていないのか? 先日、堀江さんとお話ししていて、本人が意図的にそうしているのだということを知った。

「えっ、なぜですか?」

私は、驚いて聞いた。堀江さんは、例の、少し斜に構えたような言い方で答えた。

「だって、頭のいい人がものすごく努力しないと成功しない、と思われたら、やってみよう、という人が少なくなってしまうじゃないですか」

私が聞いた話をまとめると、堀江さんは、自分自身の頭がいいと思っている(実際にそうだろう)。また、ものすごく努力していることも自負している(否定できない)。

しかし、ここからが肝心なのだが、成功するためには、頭がいいことも、ものすごく努力することも必要ない。むしろ、頭がよくなくても、努力しなくても、とにかくやってしまうことが大切である。