「大喪の礼」を経ての“帝の終活”

上皇が退位したのは、2019年4月30日である。それ以来、正月の新年一般参賀など一部の機会を除き、上皇后ともどもほとんどの公務からは退いている。

しかし、今回の報道で明らかになったのは、上皇が人生を締めくくる「終活」を実は着実に進めていて、自身の葬儀をできるだけ簡略化しようとしていることである。

上皇は現在、92歳である。今年の12月23日には93歳になる。まだまだ元気で、肉体的な死を迎えるのは先のことだろう。だが、上皇の場合には、たとえ本人が「葬式は、要らない」と考え、規模の小さな葬儀を望んでも、そう簡単にはいかない。そこに、上皇特有の終活の難しさがあるのだ。