地域住民にとっては生活基盤の路線バス

とりわけ地方の路線バスは、この問題がより深刻である。人口減少により需要は縮小している一方で、高齢者や学生など、自家用車を利用しにくい地域住民にとっては、日常生活を支える不可欠な移動手段であり続けている。

運賃を引き上げれば利用者の負担が増し、自治体の補助にも影響が及ぶため、価格の変更は容易ではない。その結果、人手不足であっても価格を通じて収入を増やすことが難しく、賃金水準は抑制されやすい。

バスドライバー
写真=iStock.com/UOzelArchive
※写真はイメージです

その帰結としてあらわれるのが、人手不足の慢性化と路線の縮小、さらには廃止である。ここで論じたいのはバス路線運営から退出することの是非ではない。