バッテリーの安全性は?

内蔵しているリチウムイオンバッテリーの安全性にもこだわっており、NITE(製品評価技術基盤機構)の指標をクリアする特注バッテリーを初期モデルから採用しているそうだ。

現在、リズムではハンディファンで培った2重反転ファンのノウハウを活かし、事業の横展開を進めている。それがファン技術を活用できる大型家電市場への進出だ。夏場だけでなく一年中使える製品として、ファン技術を応用したサーキュレーターや加湿器、空気清浄機などを生み出している。

2重反転ファンを採用した空気清浄機「Silky Wind Clean」(公式サイト価格4万464円)
2重反転ファンを採用した空気清浄機「Silky Wind Clean」(公式サイト価格4万464円)

ハンディファンの販売台数に関して正式な統計データなどはないそうだが、カラーバリエーションを含めた単一ブランドでの販売台数はおそらく一番だと藤井さんは語る。

「ハンディファンを持つ文化を日本に持って来たのはフランフランさんだと思います。私たちが最初に作ったときは、どうやって売っていいかわからない状態でした。その後、色んなメーカーさんみんなでいっしょにやったので市場が広がったと思っています」(藤井さん)

利益率より「涼しさ」を優先した結果

当初は、限られた工場のラインで手作りのように作っていたファン製品だが、現在では成形、組み立てだけでなく、基幹部品であるモーターの自社製造にも取り組み、工場では一年中、自動組み立てラインが稼働するまでになった。

これまでのSilky Wind Mobile シリーズ。左から2020年発売の「Silky Wind Mobile 2.0」、2022年発売のSilky Wind Mobile 3」、24年発売のSilky Wind Mobile 3.2」、そして26年の「Silky Wind Mobile 4」。製品を進化させながらファン事業も拡大していった
筆者撮影
これまでのSilky Wind Mobile シリーズ。左から2020年発売の「Silky Wind Mobile 2.0」、2022年発売のSilky Wind Mobile 3」、24年発売のSilky Wind Mobile 3.2」、そして26年の「Silky Wind Mobile 4」。製品を進化させながらファン事業も拡大していった

横田さんは「ファンもモーターも2つ搭載しているので利益率は低いんですよ」と苦笑するが、そうして培われた基本性能の高さや信頼性によって、Silky Wind Mobileシリーズが人気になり、さらに大型家電市場への参入に繋がっている。

リズムは、時計メーカーとして始まり、時計づくりで磨いた精密加工の技術によって、現在はBtoB向けの部品製造が売り上げの約8割を占めるが、ハンディファンの成功により、コンシューマ向けの空調事業の売り上げが伸びている。ふたりで作り出した小さなハンディファンが、新たな事業の柱としての期待を集めているのだ。

【関連記事】
帝国ホテルでも椿山荘でもない…「ミシュランガイド」が太鼓判を押した意外すぎる日本のホテルの名前【2025年11月BEST】
「ボディーバッグ」より評判が悪い…休日のイオンで見かける一発で「だらしないお父さん」になるNGアイテム【2026年6月BEST】
安っぽい服ばかり着ていると人生大損する…トップスタイリストが教える「今すぐやめたい残念な服」の特徴
「年末年始は海外旅行」が30%増…エルメスでもディオールでもない、富裕層が空港の待ち時間でお金を落とす"場所"
「日本円の紙くず化」へのカウントダウンが始まった…高市首相が狙う「借金1342兆円を帳消しにする」禁断の処方箋【2026年5月BEST】