線香は「相手の宗派」に合わせる
二つ目は、お参りそのものの所作です。まず、火を扱う場ですから、お子さんがいる場合はくれぐれも気をつけてください。
お線香に火をつけたら、息を吹きかけて消してはいけません。手であおいで消すのが作法です。お子さんが「ふうっ」と吹き消さないよう、あらかじめ伝えておきましょう。「おりん」も、遊び道具ではありません。お子さんが鳴らして遊ばないよう、目を配ってください。
お参りの作法で、もう一点意識していただきたいのが宗派です。お線香の本数や焼香の作法は、宗派や地域、家によって異なります。ここで意識していただきたいのは、「自分の宗派」ではなく「相手の宗派」に合わせるということです。
たとえば、ご自身の実家が曹洞宗で、義実家が真言宗だったとします。このとき、自分の家の作法を通すのではなく、相手のお宅の作法に合わせるのが礼儀です。
これまで宗派を問わずさまざまな僧侶とお話ししてまいりましたが、皆さん共通しておっしゃるのは、「型よりもご先祖様を敬う気持ちが何より大切だ」ということ。ただ現実には、作法にこだわる方も確かにいらっしゃいます。だからこそ、気持ちを土台にしたうえで、その家の宗派に応じた作法を事前に確認しておくと安心です。宗派はパートナーに聞けばわかります。
やってはいけない仏壇まわりのNG行為
三つ目は、仏壇まわりで余計なことをしないことです。いくら嫁の立場だからといって、仏壇のあちこちを勝手に触るのは控えましょう。お参りとお供えにとどめておくのが無難です。もちろん「ちょっと拭いておいて」と言われたら喜んでお手伝いすればいいのですが、頼まれてもいないのに自分の判断であれこれ手を出すのは避けたほうがいい。
お供えをするときも同じです。「こちらをお仏壇にお供えさせていただいてもよろしいですか」と、義理のご両親にひと言うかがってから。この「ひと言」があるかないかで、印象は大きく変わります。
ついでに申し上げると、仏壇の前では派手なアクセサリーは控えめに。ジャラジャラと音が鳴ると、数珠と当たって耳ざわりなこともあります。座布団の上に立たないといった昔ながらの所作も、お子さんに前もって伝えておきたいものです。

