京王線はバランス◎、西武新宿線は安さ◎

4つのブランド路線のうち、「最強コスパ」と言えるのは、価格・通勤・生活利便性・資産性を総合して、最もバランスが優れてた京王線です。一方、価格の安さ、住宅取得費を最優先するなら、西武新宿線も有力な選択肢になります。

永山駅付近を走る電車
写真=iStock.com/PhotoNetwork
※写真はイメージです

今回の比較から見えてくるのは、「沿線の格」と「暮らしの実質」は必ずしも一致しないという事実です。武蔵小杉・たまプラーザ・代々木上原・成城学園前といった知名度の高い駅は、いずれも上乗せ分が最高水準である一方、家計評価は軒並み低くなっています。その対価は、明確に家計へ跳ね返っています。

一方、田無や府中、小平のように、知名度は控えめでも家計評価が高く、資産性も一定水準を保つ駅は少なくありません。「同じ新宿30分・乗り換えなし」という条件のなかに、これだけの選択肢があります。

もちろん、西武新宿線には新宿駅到着後の乗り換えというハンデがあるように、価格の手頃さには相応の理由がある場合も多くあります。大切なのは、その理由が自分にとって許容できるものかを見極めることです。

「何にお金を払うのか」で住まいを選ぶ

先ほど紹介した「ブランド沿線に住みたい夫婦」の事例のように、住み慣れた沿線への思いを優先する選択も、それ自体は否定されるべきものではありません。問題は、その対価、例えば、通勤時間や毎月の返済額が、自分たちの人生設計とバランスが取れているかどうかです。

住宅価格が高騰した今、住宅購入で問われるのは「どこに住むか」だけではありません。「何にお金を払うのか」という視点で住まいを見直す時代になっています。

価格プレミアム、資産価値、通勤時間、そして毎月の家計。そのバランスをどう取るか、それこそが、住宅価格高騰時代に求められる「住宅戦略」ではないでしょうか。

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