知名度低めの駅に「掘り出し物」がある

1. JR中央線――文化・個性、単身層にも人気。ただし価格は高め

図表2を見てください。荻窪・三鷹といった都心寄りの駅は、新宿まで20分以内という近さに加え、古くからの商業集積と独自のカルチャーを背景に単身層・DINKs層(※)からの支持も厚くなっています。

※「Double Income No Kids」の略で、意識的に子どもをもたない選択をした共働き夫婦

中央線は新宿発着の快速・特別快速の運行本数が多く、日中でも本数が確保されている点も評価が高い理由のひとつです。

その分、価格は新宿30分圏のなかでも高水準で推移しています。一方、三鷹と立川のあいだにある武蔵小金井や、立川から先の日野のように、知名度では見劣りしても価格・家計評価のバランスに優れた駅も少なくありません。

なお、中央線の八王子と京王線の京王八王子(後述)はいずれも八王子市内の駅ですが、同一駅ではありません。JR八王子は市の中心的なターミナルで商業施設や医療機関が集積しており、京王八王子は南口側の再開発エリアに近い場所にあります。

【図表2】中央線沿線の「コスパ」比較

「各駅停車のみ」だから安い、お得な駅

2. 小田急線――住宅地としての評価が高く、ファミリー向け

図表3は小田急線です。代々木上原・経堂・成城学園前を筆頭に、閑静な住宅街としての評価が高く、教育環境の充実を理由にファミリー層からの支持が根強くあります。

小田急線は複々線化が進み、朝ラッシュ時の混雑率も緩和傾向にあることも安心材料のひとつです。評価の高さゆえに「住宅地としての格」に対する上乗せも大きくなっています。

代々木上原は「沿線の格」「資産性」で上乗せ分が最も大きい一方、家計評価は最低ラインです。成城学園前の1駅隣の喜多見や、成城学園前と代々木上原のあいだに位置する千歳船橋は、新宿まで30分圏内でありながら、各駅停車しか止まらないため価格は手頃です。

【図表3】小田急線沿線の「コスパ」比較