負けたのではなく、使い捨てられた

つまり、「専念せよ」という要求も、「加増を説く」という言葉もおそらく本気だった。ただし、それを実行に移すだけの政治的コストを、秀吉は払う気がなかった。口約束と現実、その落差こそが、清須会議という場の本質だったのかもしれない。

一益は、負けたのではない。使い捨てられたのである。言われた通りに動き、言われた通りの結果を出し、そして言われた通りには報われなかった。清須会議とは、律儀に持ち場を守った者が最も損をする会議だったのだ。

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