割引優待でも、物価高に対応できる

つまり、金額ベースではなく商品そのものである株主優待は「物価高に強い」ものの、そもそも、そのようなタイプの株主優待は数が少ない上に、「多くの人が使える(使いやすい)」「諸々の指標面で、納得できる株価水準である」といった条件を付けると、かなり限られてくるのが現状と言えるでしょう。

しかし、少し視点を変えると、「物価高に対抗できる」株主優待は、他にもたくさんあるのです。

それは、「買物○○%割引」や「お食事○○%OFF」といった、割引優待です。

たとえば、1万円の商品が1万5000円に値上がりした場合、「買物20%割引」優待なら、その割引金額は2000円から3000円となり、優待によって得する金額はアップすることになります。ですので、この割引優待も、「物価高対応型」の株主優待と言えるでしょう。

割引優待の、落とし穴

ただし、割引優待を利用するには、必ず「持ち出し(自らの資金の支払い)」が発生します。

ですので、「せっかく割引があるのだから」と、普段なら買わないような商品やサービスをポンポンと買っていては、それはムダな出費となる可能性が高いです。ましてや、「値上がりしたけど、割引額が増えて、むしろお得だ」との発想に囚われてしまうと、買物への絶好の言い訳ができてしまい、浪費体質まっしぐら、これは危険です。

そこで、割引優待で心がけたいのは、「割引優待を手に入れたから、その商品やサービスを買う」ではなく、「普段からよく利用している商品やサービスだから、その割引優待を手に入れる(その優待銘柄を買う)」ことです。

と言いながら、私自身、かつてアゴーラホスピタリティグループ(ホテルなどの割引優待)に投資をして、「この優待割引を使えば、かなりお得になるぞ」と、出張時に、お高めのホテルに泊まったことが何度かあります。ただ、普段の使い慣れたビジネスホテルに比べ、場所は遠く、また、使い勝手は分からず、かなり疲れました。また、割引優待を使っても、(そもそも、元の値段が高いだけに)かなりの金額となり、ムダな出費だったと後悔した記憶があります。

そんな反省を活かし、現在、高島屋(買物10%割引)や愛眼(メガネ30%割引)、ゼビオHD(買物10%・20%割引)などの割引優待銘柄を保有していますが、そのいずれも、普段からよく利用する店舗であることをしっかり見極めてから購入しました。

割引優待は多くの企業が実施しており、様々な銘柄の中から選ぶことができるので、自分に合ったもの(普段からよく利用している商品やサービスであること)、そして納得できるもの(諸々の指標面で、納得できる株価水準であるもの)を存分に選ぶことができることでしょう。

【図表3】物価高で実質価値の上がる割引系株主優待の例
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