「戦争は0.001秒で決まる」時代へ
2026年3月7日、トランプは大手防衛企業の経営陣と会談し、「高性能兵器」の生産を「可能な限り迅速に4倍にする」話し合いを行った。トランプはヘグセス国防長官とともに、米国最大級の防衛企業の最高経営責任者(BAEシステムズ、ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン、RTX、ボーイング、ハネウェル、L3ハリス・テクノロジーズ)と会談し、加速生産プログラムのもとでの弾薬備蓄の迅速な拡大を協議した。
これらAI搭載の新兵器は従前の何を時代遅れとしたのか?
弓矢の時代は鉄砲の登場で終わり、巨艦大砲主義はミサイルの出現で終幕した。中国が空母キラー・ミサイルを保有したため、米空母の行動範囲は狭められた。次はAI搭載の兵士ロボットが新しい戦争形態となる。ハッカーが敵の指揮系統を破壊すれば、戦争は0.001秒で決まる。現に中国とロシアのハッカー軍団はAI、チャットGPTを駆使し世界中のデータを蒐集した。
イーロン・マスクの大躍進の裏方もピーター・ティールだった。彼が最初にマスクと一緒に立ち上げたXドットコム(ペイパルの前身)を15億ドルでe Bayに売却した差益がマスクのスペースXの立ち上げ、テスラ買収へとつながった。付加価値が出ると自分の会社であっても高値で売り抜けるのだ。こうしたドライさは情緒を重んじる日本社会では考えにくいことである。
追放されたマスクに訪れた「望外の幸運」
やがて開発方法をめぐってピーター・ティールたちと喧嘩を始め、イーロン・マスクはXドットコムのCEO(最高経営責任者)から追放された。スティーブ・ジョブスが一度、自らが創業したアップルを追われたように、サム・アルトマンがわずか5日間ほどでオープンAIのCEOを追われたように。
イーロン・マスクにとってこの追放は皮肉にも次の幸運をもたらした。当初、数十万ドルであった投資がやがて株価急騰によって数百億ドルの大富豪となったのはXドットコムを追放されて、スペースXを立ち上げることができたうえ、テスラ買収の軍資金を得ることになったからだ。
ウォール街の専門家たちは「次の10年で宇宙ビジネスは1兆ドルから1.4兆ドルに化ける」と予測している。過去10年間を振り返ってもすでに2500億ドルが、2000社以上の宇宙ビジネス企業に投下された。
2012年にイーロン・マスク率いるスペースXは国際宇宙ステーションに物資を運搬し、そのあと地球に無事に帰還させ、米露中の列強が独占してきた宇宙分野に民間企業が参入すると言い放った。だが、最初のうちは打ち上げに連続して失敗した。
資金が枯渇したときにイーロン・マスクに救いの手を差し伸べたのがピーター・ティールだった。彼らは時に派手な喧嘩をするが、その根底には常に友情がある。



