「悪い、あの話、なくなった」

こうして、難攻不落とされた鈴木会長のお膝元西東京ゾーンを見事に攻略したのである。セブン‐イレブン・ジャパンの幹部全員が溜飲を下げた瞬間だった。鈴木氏もきっと眼を細めていたはずだ。

ところがである。会社の人事とは、思いもよらぬ展開を見せるものだ。

西東京ゾーンの任期後半、突然、当時オペレーション本部長兼副社長だった古屋一樹氏から総経理(支社長)として中国出向の内示を受けた。海外となると話は別だ。妻の意向を無視するわけにはいかない。内示を受けたその場で妻に電話をかけ事情を説明すると、意外にも冷静な反応が返ってきた。