ジャネットの存在が消された?

マイケルだけでなく、家族の描き方にも疑問の声が上がっている。ジャクソン兄弟はエキストラ同然の扱い、マイケルを虐待する父のジョセフが悪役すぎる一方、母キャサリンは聖女すぎる、といった具合だ。また、伝記映画化権の絡みもあるのかもしれないが、妹のジャネットは最後まで不在のままだ。

全体として、アメリカの映画批評サイト「ロッテントマト」の評価に見られるように (観客の評価数字が96%なのに対し、批評家は38%) 、専門家の間で不評が目立つ。

ただ、こうした海外の批評があまり触れていない点もある。白人アーティストの曲しか流さないという、人種隔離政策を思わせるようなMTVの方針を、マイケルが一変させたというエピソードが『Michael/マイケル』には出てくる。しかし彼がこうして白人優位社会の重い扉を開けたことに言及する批評は少ない。