要件を投げるだけ「議事録」「企画書」作成にも

ここで、GeminiとGemの使い分けを整理しておきます。

Geminiに直接入力する場合:毎回、何をしてほしいかを伝える必要があります。「丁寧な文面で」「ビジネス敬語で」と、そのつど指示を書き込みます。その分、チャットで友人とやりとりするように、気軽にAIが使えます。一度きりの作業や軽いテーマには、こちらが向いています。

Gemに設定しておく場合:ルールを一度設定すれば、あとは用件を投げるだけ。毎回の指示は不要です。私の感覚では、AIの処理スピードも速いように感じます。何度も繰り返す作業には、こちらが圧倒的に効率的です。

なお、Gemを使うコツは、用件を端的に伝えることです。時短のためのツールですから、時間をかけて言いたいことを全部しっかり書き込むのは本末転倒です。「A社・お礼」の2語だけでもかまいません。足りない情報があればGemが聞いてくれますし、出てきた文面に「もう少しカジュアルに」「結びをもっと短く」と追加で伝えれば、何度でも調整してくれます。

世界地図と書類に署名する女性
写真=iStock.com/2d illustrations and photos
※写真はイメージです

Gemは議事録用や企画書用など、さまざまな仕事で活用できます。まずは日常で一番よく使うメールのGemで、ぜひ、その利便性を体験してみてください。

気を使う返事も自動化できる

次に、上司用、部下用、取引先用など、相手別のメールGemを作ってみましょう。

ここまでを実践していただくことでメールにかかる時間を大幅に短縮できます。次に削減したいのは、心理的なストレスです。

「部下への指示がきつくないか」「上司に失礼じゃないか」「ママ友に変に思われないか」「取引先との交渉で角が立たないか」。この気遣いが、一番大きなストレスのもと。

だからこそ、相手別・用途別にGemを作りましょう。

たとえば上司への報告専用Gemなら「結論ファースト」「数字を入れる」「言い訳をしない」といったルールを設定。部下への指示専用Gemなら「ねぎらいから入る」「パワハラと受け取られない表現」「アサーティブ(お互いを尊重する)・コミュニケーションで」などの言葉を組み込みます。

ママ友への返信専用Gemなら「冷たく見えない」「断っても次につながる」「絵文字は文末に1つまで」といった配慮を自動化できます。

相手ごとに「守るべきライン」を決めてしまえば、あとはGemが感情に振り回されず、冷静に文面を作ってくれます。たとえ相手が失礼な発言をしてきても、理不尽なクレームをつけてきても、Gemは淡々と適切な返信を返してくれます。